「今日は奮発してステーキにしよう!」と精肉売場へ行ったとき、隣り合わせで並んでいるサーロインとリブロース。
値段も似ているし、どちらも霜降りで美味しそうに見えますが、実はこの二つ、口に入れた瞬間の「感動の正体」が全く違います。25年以上、肉と魚を扱い続けてきた板前の視点から、その違いを紐解いてみましょう。
「とろける脂」か、「肉の力強さ」か
多くの方が「高い肉=霜降り=サーロイン」というイメージをお持ちですが、実は脂のインパクトがより強いのはリブロースの方です。
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リブロースの正体: 背骨に近い部分で、赤身と脂身のバランスが非常に細かいのが特徴です。熱を加えると脂が溶け出し、口の中で「じゅわっ」と広がる濃厚なコクを楽しめます。
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サーロインの正体: 腰に近い部分で、キメが細かく非常に柔らかい「肉質の王様」です。リブロースに比べると脂の入り方が上品で、お肉本来の旨味をダイレクトに味わえます。
板前が教える「選び方の新常識」
「霜降りが多いほうがご馳走だ」という思い込みだけで選ぶと、実は失敗することがあります。
例えば、「赤ワインと一緒に、ゆっくりお肉の味を噛み締めたい」のであれば、雑味の少ないサーロインが最高です。一方で、「お米と一緒に、ガツンと濃厚な脂の甘みを楽しみたい」のであれば、リブロースの方が満足度は高くなります。
また、意外と見落としがちなのが「厚み」です。薄切りのリブロースは美味しいですが、ステーキとして「厚切り」で焼くなら、サーロインの方が最後まで飽きずに食べられる……なんていう現場の知恵もあります。
どっちを買うのが「正解」なのか?
結局のところ、あなたの好みが「脂の甘み」なのか「肉の旨味」なのかによって、選ぶべき部位は180度変わります。
さらに詳しく、「プロが見る美味しい肉の見分け方」や、「部位別の最適な焼き加減」など、失敗しないための選び方のコツを私のブログで徹底解説しています。
お買い物で迷う前に、ぜひ一度目を通してみてください。

