五節句のひとつ、「重陽(ちょうよう)の節句」は、別名「菊の節句」と呼ばれます。
奇数の最大数である「九」が重なる9月9日は、古来よりめでたい日とされ、健康長寿を願う行事として伝えられてきました。
とはいえ、現代の暦では9月上旬はまだ残暑が厳しく、菊の花が見頃を迎えるのは10月中旬。花を愛でるには少し早い時期です。そんな中でも楽しめるのが、「菊茶」。乾燥させた菊の花をお湯で煎じることで、ほのかな香りとすっきりとした味わいを楽しめます。
菊茶にはリラックス効果や目の疲れを癒す効果があるとされ、暑さで疲れた身体をやさしく整えてくれる飲みもの。冷たくしても美味しくいただけるので、残暑の一服にもぴったりです。
旧暦では秋の盛りにあたるこの節句。
いまはまだ暑さの中ですが、菊茶のやわらかな香りを楽しみながら、秋の訪れに思いを寄せてみてはいかがでしょうか。